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連載第12回 麁玉中学校 軟式テニス部へ行ってきました!
- ソフトテニス
- 2008年08月11日
「とてもいい部活がありますので
是非取材に来てください。」
がんばる部活、“初リクエスト”です。
8月5日、午後の練習に
お邪魔いたしました。
「パコーン」
「パンッ」
「ボン」
乾いたコートの上をバウンドする
ゴムボールの音が聞こえます。
テニスコートは、学校正門横に3面あり、
職員室からも一望できる所に位置しています。
今は夏休み中なので、学校内はとても静かです。
<顧問の村松孝則先生>
「気がついたら20年も軟式テニス部の顧問をやっています。」
と笑いながら話してくださいました。
「楽しんで、のびのびと活動させる」といった
先生の部活でのモットーは随所に現れていました。
まず驚いたのが、「球拾いは1年生の仕事ではない」です。
かごのボールがなくなると全員で拾います。
私が持っているテニス部のイメージは、
1年生は「球拾い」「素振り」「体力づくり」、
2年生、3年生でようやくコートに出られる
というものでしたので、意外でした。
ソフトテニスを楽しむことにおいては全員が平等であるし、
ラケットを持った時間が試合においても最終的にモノを言うため、
なるべくラケットを持たせているそうです。
ある年、テニス部を退部した生徒が、
他の部で活き活き頑張っているのをみて、
テニス部でこの子を活き活きと
させてあげられなかったのは何故だろう?と考えたそうです。
練習の加減はいくらでもすることができるのに、
自分で決めたやり方に自分が縛られていたことにハッとし、
練習のやり方にアレンジが加わっていったそうです。
<休日もコートに出てくる生徒>
部活の練習は、乱打・サーブレシーブ・ゲーム形式の
大枠の流れはあっても、ある程度好きに打たせるようにしているそうで、
生徒は楽しめる“ゆとり”をもっているようです。
休憩中、
どの生徒に聞いても練習はおもしろいと言いました。
どんな聞き方をしても、答えは同じでした。
先生や部に関してグチがないということは、
先生のモットーが実践されているということだと思いました。
休日、学校のテニスコートに遊びに来てしまう
生徒もいるというのは、その裏付けのようでした。
<1人ひと役>
部長
副部長
ボール記録係
ボール係
テーブル係
ホワイトボード係
キッチンタイマー係
メガホン係 などなど
2〜3名でも充分こなせる仕事をあえて細かく分け、
「1人ひと役」を決めているそうです。
しかもその「ひと役」は、上級生に割り振られています。
部活の準備・片付けは、
誰の仕事ということではなく、
プレイするみんなの仕事です。
これをしないと練習が始められない大切な仕事だから
「上級生にひと役」をつけるのだそうです。
些細な仕事であっても、
自分がいないと支障が出るという状況を作ることが狙いで、
この秘策は、所属意識を高めることにもつながっているようです。
<麁玉を磨く>
校訓でもある言葉です。
“麁玉の麁は無限の光と可能性を秘めたまだ磨かれていない”
という意味を持った言葉だそうです。
生徒を「麁」にみたて、
「考え」「行動し」「思いやる」という磨き方で
きれいな光る玉にしたいという言葉に
思いを馳せ、いろいろな優しさを感じました。
この他にも、校内古墳や、
ビオトープ、多くの木に囲まれた運動場などがありました。
コートの整備を終え、
挨拶をして今日の練習が終わります。
<先生からのメッセージ>
It’s a long lane that has no turning.
「夜明けの来ない朝は無い」
シェイクスピアのマクベスの一節で、
尊敬する人から教えてもらった言葉だそうです。
どんなことがあっても、腐らずに取り組むことが大切だよ。
チームで揃えたTシャツの
バックプリントにも印刷されています。
先生の優しいまなざしが伝わってくる一節でした。
(取材 本間)
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