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連載第16回 積志中 女子バスケット部へ行ってきました!
- バスケットボール
- 2008年10月10日
「テクニック」と、「センス」に勝るものって何だろう・・?
本日は、高校生チームと合同練習(試合形式)です。
気合のこもったアップが終わり、
いよいよ試合が始まります。
「いいか。
相手がここに入ると、
おまえ達はいつもこうなるんだ。
今日は付け込まれないように気合を入れていけっ!!」
ボードを使って説明する先生の言葉を、
一言一句聞きもらすまいと
先発メンバーは真剣です。
「はいっ!」
いよいよ試合が始まりました。
今日は、男子バスケット部を引退した
3年生が審判を引き受けてくれました。
「ナイスシュートで〜す。」
「ナイッシュー!もう一本!」
「1・2・3点シュート1点、2点、3点です。」
「まぁってました。我らのエリカ、我らの積中〜」
「ナイスカットもう一本!」
「一本とって、一本カット、速攻…」
先生の熱心な指導と、先輩の真剣さ、
そして相手が高校生というプレッシャーからか、
応援の声も、真剣そのものです。
いわゆる仲良しグループの“甘い感覚”は一切なく、
先輩の表情や、先生のしぐさから、
何かを読み取らなければならないといった
緊張感がみなぎっています。
「そこーっ!ちゃんと取れ!」
パスが味方にうまく通ったとき。
パス・パス・パスがうまくつながって
ゴール下まで攻めたとき。
全体を視野に入れながらドリブルをして、
相手の一瞬のスキを突くとき。
ゴールが外れて一瞬ゆるんだ空気の下、
リバウンドボールをキャッチして、
再びシュートをトライするとき。
パスをカットし、一気に形勢が逆転、
ドリブルでシュートまで持ちこむとき。
そんな一瞬を積み重ね、頑張っていても、
高校生との点数の差は開きます。
試合と試合の間に、先生からはこんな指摘。
「さっきのプレーだけど、最初に言っただろっ。
どうしなくちゃいけなかったか、わかるか。」
パスにも動きにもメリハリがあるだけでなく、
シュートが決まる確率も断然高い高校生に比べると、
どうしても力の差があります。
今の状況の中で、
誰よりもばん回したく、誰よりも勝ちたいのは
プレーする選手たちです。
しかし、
先生からのアドバイス、
勝ちたい思い、
それに、コートの上での自分のプレー
それらがかみ合わない「焦り」と「ジレンマ」を、
選手たちは感じているように見えました。
「テクニック」と、「センス」に勝るものって何だろう・・?
試合をみていて感じた疑問です。
「度胸?」
「スピード?」
「チームワーク?」
「判断力?」
コートの上では、「強さ」が頼りです。
その「強さ」の種類は1つではないとはいえ…どれ??
顧問の横井先生は
「よく動くこと」だと即答されました。
「彼女達はどうも、
自分で自分の限界を作ってしまいがちなんですよね。
でも、まだ限界ではない、まだまだ成長できる、
それを教えるのが自分の役目だと思っています。」
先生の暖かな大きな心を垣間見る瞬間でした。
足に違和感のあるという生徒のテーピングをするのも先生です。
テーピングをしている先生の横で
1年生は先輩から指導を受けていました。
「1年生。先輩よりも先にどうしてとりに行かないの?
本当にやる気あるの?」
「先輩より先に気づけ!
っていつも言っているのに。」
「周りにもっと気を使わなきゃだめでしょ。
周りのことにもっと目を向けて。」
次々と指示される内容には、筆者(本間)も
思わず姿勢を正してしまう迫力がありました。
チームで戦う競技である以上、
信頼関係が絶対必要です。
その信頼関係を作るために、
「手抜きをしない雰囲気」
「手抜きをさせない雰囲気」
を先輩から伝統として守り継いでいるようです。
先輩が伝えようとする伝統、
それを必死に受け継ごうとする後輩。
それぞれが成し遂げなければならない事に、
精一杯奮闘している姿を見せてもらいました。
“部活が終わるまで気を抜かない”
そんな彼女たちの姿に脱帽してしまう取材でした。
(取材 本間)
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