ガンバレ!部活動トップ » がんばる部活紹介 , 音楽系 » 連載第23回 篠原中吹奏楽部を取材!

連載第23回 篠原中吹奏楽部を取材!

平成22年11月26日(金)、
第53回中部日本吹奏楽コンクール静岡県大会
中学小編成の部で優勝を飾った
篠原中学校を取材しました!

篠原中学校は浜松市西区篠原町、
多くの住宅が立ち並ぶ一角にあります。
近隣には篠原小学校もあり、
訪問した午後4時頃には下校する生徒さんの楽しそうな声で
周辺の小道がにぎわっていました。

職員室に向かうまでに
どの生徒さんも元気良く笑顔で挨拶してくれます。

この日ははじめに吹奏楽部顧問の對馬隆先生に、
お話しをうかがってきました。

IMG_3044_2_250.jpg

今回優勝を勝ち取った
第53回中部日本吹奏楽コンクール静岡県大会
中学小編成の部
へは約40人での出場でしたが、
現在は3年生が引退し、
1年生25人、2年生12人で1年生を主体として活動しているとのこと。

地域的にも音楽研究が盛んなことに加え、
篠原中学校には、
継続ができ、地道に頑張ることができる生徒さんが多いそうです。
今回の優勝もそれが深く関わっているのではと感じます。

部活が行われている音楽室へ移動すると、
すでに部員の皆さんが楽器を構えて合奏に備えていました。
大きな声で挨拶していただいた後、
たっぷり練習風景を公開してくれました!

IMG_3043_250.jpg

はじめから楽器で音を出して練習する姿を想像していましたが、
まずは自分の声で出したい音を発声。
先生から
「頭の中で音をイメージしなさい。」
との指示が入ります。

その後、
今度は楽器で音を出し、
それが終わると先生から
「修正。」
の指示が入ります。
部員の皆さんは指示通りとなり同士で
自分たちの出した音について話し合います。

「ちょっと高いみたい」
「だいたい合ってるかな?」
声が聞こえてきます。

想像以上に真剣なこの空気に、
物音を立てることさえ失礼な気がして
音楽室の隅で取材をしていた私も終始緊張していました。

その後も、
四分音符をきざむ練習や
三連符での音だし、
低音楽器のチューバ、コントラバスから
中音、高音楽器が加わっていく練習などが
行われていきます。

IMG_3052_250.jpg

その度に對馬先生から
「指揮に反応しなさい、まだ(指揮棒を)下ろしてないでしょ。」
「音の形をどうしたいのか考えて。」
「息の流れがその音にちょうどいいか考えなさい。」
「響き方に注意しなさい。」
など様々な指導が行われます。

練習前にお話しをうかがった對馬先生の
おだやかな口調は変わり、
厳しい態度で部員の皆さんを指導します。

中には最近担当する楽器が変わった部員もいるようで、
「楽器の変わった子に気を遣いなさい。」
との指示もありました。

しかし、
どのような指導にも部員の皆さんは先生のほうを見つめ
「はい!」
と返事をし、真剣に自分の出す音を改善していきます。

吹奏楽においては素人の私ですが、
音楽の世界では
これほどまでに音に対して細かく意識をするものなのだと驚き、
また感心しました。

IMG_3058_2_250.jpg

チューナーを使った練習では、
最初はチューナーを見ず、
後で答え合わせをするように確認を行います。

このとき私は、
でもそもそも“ちょうどいい音”とはどういう音なんだろう?
と、その感覚になじみがなく
ただ部員の皆さんの様子をうかがうことしかできませんでした。

その部員の皆さんも試行錯誤している様子。
“ちょうどいい音”を出すということが
このように難しいとは・・・。

はれやかな舞台で美しい演奏を披露している裏側では
こんなに地道な練習が行われていたのですね。
大会優勝への道のりは決して楽なものではありません。

對馬先生はさらに、
「自分のパートの中で一番音の太い人に合わせなさい。」
「(声だしは)体育館ではなくホールで歌うようにしなさい。」
「他の人に出せない音をだす!」
と指導を加えます。

IMG_3059_250.jpg

部員の皆さんは音だしの後
自分たちの出した音の中で
違和感を覚えた音を反復練習。
その表情は常に真剣そのものでした。

IMG_3063_250.jpg

練習も後半に近づくと、
對馬先生から
「シンバルは1セット12万円だから片方で6万円もするんですよ。」
という豆知識が。
これにはそれまで真剣だった部員の皆さんからも
笑みがこぼれました。

對馬先生の豆知識と部員の皆さんの笑顔で
私もこの時は緊張がほぐれ、
音楽室の空気がなごやかになったような気がしました。

最後に對馬先生がプリントを配ります。
アンサンブルについてお話しているようです。
アンサンブルとは
合奏と違い3〜8人程度の少人数で演奏するもので、
指揮者がいないのだそうです。

“他のパートが何をしているか”
“誰と同じハーモニーか”
“和音”
“CDを聞く”
“合図は目、体、楽器で送受信”
などが重要になる!
ことなど、そこにはアンサンブルの練習にあたっての
必要な知識について説明されているようでした。

IMG_3066_250.jpg

今日の練習を振り返りこの日の部活動は終了。
皆さんの元気な挨拶をいただき、
音楽室をあとにしました。

文化部とはいえ練習の厳しさは運動部並み。
それでいて部員の皆さんは
活き活きと練習に励んでいる様子でした。

また、この日数時間取材をしただけでも、
後半にゆくにつれて音がキレイになっていくことが
素人の私にも分かり、篠原中学校の実力を実感。

この日はじっくり練習を見せていただきありがとうございました。
今後も音楽の街浜松といわれるこの地域の代表として
活躍されることをお祈りしています。
これからも練習頑張ってください!

第53回中部日本吹奏楽コンクール静岡県大会中学小編成の記事へ

取材:吉田博美

ガンバレ!部活動とは

「ガンバレ!部活動」は、浜松地区の中学生のみなさんが、部活動で活躍する様子を紹介するサイトです。

掲載情報は、浜松市中学校体育連盟 様・浜名地区中学校体育連盟 様・浜松市中学校文化連盟 様のほか、各中学校 様のご協力のもとご提供いただきました。

部活別一覧

体育系
文化系

ご利用にあたって

「ガンバレ!部活動」をお楽しみいただくには、Adobe Readerが必要です。

AdobeReaderダウンロード

ご利用にあたっての注意事項

ページの先頭へ