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連載第5回 浜松日体中学校 サッカー部へ行ってきました!

浜松日体中学校・高等学校は、ご存知のように平成14年より中高一貫教育を行っている学校です。運動場や施設などは、高校生とも共有していますから、それぞれに広く、充実した設備が整っています。静岡県の男子サッカー部といえば大所帯で、男くさく、ハバをきかせていて、マネジャーもいたりするのかなと期待に胸を膨らませてお邪魔しました。

とても広いグラウンドです

「サッカー部の部室はどこですか?」
「ありません。」
「えっ?」
「練習はどこでするんですか?」
「ここです。(剣道部武道室と各部室との間の運動場の端)」

実はそれもそのはず、日体中サッカー部は意外なことに、今年の4月に創部したできたての部なのです。3年生6名、2年生3名、1年生6名のうち3年生は既に高校生と合流して練習をしているそうで、
実質1、2年生が中心です。

<0から作る苦労 顧問の上田先生に伺いました。>
本当にさわやかでかっちょいい先生でした(笑)

子ども自身が部活動に対しても、スポーツに対しても“うぶ“なところがあって、体育の授業の延長のような感覚でいるときがある。伝統がない分のびのび出来るのだが、最低限要求したいこともあるのは事実なので、一つ一つそのような状態に遭遇した時に考えながらやっている。

いままでにフットサルの試合には3試合出場し、2勝1敗の成績であった。このリーグ戦はあと2試合控えている。実は初戦で負けたのだが、その負けの悔しさが原動力になり、チームとして勝ちたいという気持ちに変わっていったと思っている。
2対2

創部間もない部活動であるが、勝負へのこだわりが強く、この初戦敗北の試合後、1時間以上もその事実に納得できずに泣き続けた生徒もいたということでした。フットサルの試合は5対5で行われ、コートの大きさも通常の大きさよりずっと小さく、ミニゲームのようなものだそうです。このフットサルの始めて戦った試合での敗北が生徒たちの悔し涙を誘うほど熱く気持ちが入っていたことを聞き、驚きました。
同じく2対2

毎回、試合のあとの最初の練習時間は試合のビデオを見てそれぞれの動きがどうであったかを客観的に振り返るそうです。ボールを奪い攻めるとき、ボールを運んでいくとき、いろいろな選択肢があるなかで、効率よく成功率の高いやり方をとっさに判断する為に、体を使う練習だけでなく、頭の中でシミュレーションする練習としてビデオを見ることを取り入れているということでした。

効率よくレベルを上げることや、その動きがどれだけチームのためになるのかのポイントをキーワードで示しながら、生徒に気付いてもらうようにしているということでした。

学生時代からずっとサッカーをして来た先生だけに、サッカーという楽しみの入り口に立った生徒にもっと楽しさを感じてもらうにはどうしてあげたらいいかという思いはとても大きいようです。私自身、生徒のペースで、一緒になってという先生のスタンスには共感を覚え、その気持ちが生徒の信頼感につながっているように思いました。

日がくれるのが早くたくさんのいい写真が撮れなくて残念です。

パスがうまくいったとか、試合運びがうまくなったというプレー技術だけのことではなく、チームの一体感とか試合を重ねていく仲間との絆のようなものも含めて、まだまだ感じ取っていってもらいたいことは山のようにある。と、生徒への期待を包み隠さず話す上田先生でした。

通常練習は、週6日行っているそうです。唯一の休みは、平日の一日で、基本的には土日も含めほぼ毎日練習をしているということでした。

顧問の上田先生は、部活のときの顔は、「先生」というよりは、「面倒見のいいお兄ちゃん」という感じです。指導一つをとっても
「そこにパスを出してあげれば、相手が走っていきやすいでしょ。」とか
「時間は動いているよ。その時どうするの?その時どうしてあげれば相手が動きやすいの?」
「どこでボールをもらってあげるの?様子を見ているだけではだめだよ。いつガチンコ勝負に入っていくの?」
といいながら生徒と一緒に練習に加わるのです。
先生が入ると生徒の動きが俄然、活き活きとしてボールをとられまいとひた走る姿とそのやりとりが見ていて気持ちが良かったです。
真ん中に見えるのが上田先生です。

<サッカーノートの存在>
サッカーノートというものがあります。
それは、毎日先生に出すノートで、その日にやった練習メニューと、その練習中に思ったこと、改善したいこと、全体を見て思ったことなど、とにかく毎日書いて提出することになっています。ある日のあるメンバーのノートには
“自分から” として
“今日は、本当は、早く行動していればもう30分は早く練習が始められたと思う。自分がだらだらしたばかりにみんなを待たしてしまった。気をつけたいと思う。”
“階段の上り下りのトレーニングはとてもつらかった。でもみんなも同じ事をしていると思うと、つらいのは自分だけではないと思った”
というようなことが記されていました。毎日提出するそのノートの存在が、自分の練習を振り返ったり、自分の気持ちに素直に向き合う時間になっているようです。
チームのために自分に何が出来るのか、周りの動き、空気を読める“気が回る男”になって欲しいというメッセージを随所にしのばせながら先生の赤ペンのアンダーラインや、言葉がどのページにも記されていました。
1年生と2年生

練習が終わり、グラウンド整備、グラウンドへの挨拶も終わり、集まってもらいました。三角すわりをして、少し話を聞きました。
ほとんど真っ暗だけど、先生のほうを向いて生徒が三角すわりをしています

問 「この部活ってどんな感じですか。」
答 「ONとOFFがあってとても楽しい。」
   「先生は厳しいけどやさしい。」
   「一人が何か悪いことをすると全員で階段の上り下りを(罰トレーニング)させられる。家族には愚痴を言うけど別にいやではない。」
   「部活がないとなんかしまらない。」
   「強い先輩を見ると自分もそうなりたいなあと思う。」
   「先生が練習に加わると(先生の動きが早いので、)取られまいとついムキになってしまう。」

 あたりは真っ暗になっても話は尽きないという感じで、とてもいい時間を過ごしていると思いました。
ボールを背景に

恒例の先生からのメッセージです。

「サッカーのプレーの中での楽しみを味わって欲しい。」
サッカーの楽しみを知っている先生だからいえるシンプルで大きな一言でした。
                       (取材 本間)
 〜 次回は江西中学校 剣道部の予定です 〜

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「ガンバレ!部活動」は、浜松地区の中学生のみなさんが、部活動で活躍する様子を紹介するサイトです。

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