平成２２年度　浜松地区中学校駅伝競走大会レポート

• 駅伝
• 2010年11月15日

多くのランナーの希望をつないで
浜名湖畔を駆け抜ける、
平成２２年度の浜松地区中学校駅伝競走大会は
１１月６日（土）、浜名湖ガーデンパークを会場に
開催されました。

昨年のこの大会、
猛威を振るった新型インフルエンザの影響で、
エントリーしながらも残念ながら出場できなかったり、
出場できた中学校でも選手の変更が相次ぎ、
直前まで開催が危ぶまれるなど、
各校とも必ずしも万全とはいえない状況でしたが、
すばらしい走りを見せてくれました。

その感動から１年。
浜松地区、浜名地区の中体連体育大会の最後を飾るこの駅伝大会、
素晴らしい感動を私たちに与えてくれました！
『ガンバレ！部活動』を運営するはましんでは、
今年も朝から会場に出向き、選手のみなさんの『ガンバリ』を
お伝えいたします！

◆７：００
１１月６日土曜日、この日は天候にも恵まれ、
朝から気持ちのいい青空。

到着した午前７時には
まだひんやりとした朝の空気が
会場を包んでいましたが、
すでにこの時間には多くの参加校のテントが並んでいて、
各校の意気込みの高さがうかがえます。

◆７：３０
会場内のあちこちでちらほら、
ウォーミングアップをする姿が。
まだ、選手の表情には笑顔が見られます。

秋風はさわやかですが、体を冷やさないよう、
ウェアに身を包みながらのランニングや準備体操。
リラックスしたムードが漂っています。

生徒の着るチーム統一のＴシャツや、
応援旗に、力強いメッセージがつづられていました。

・・・思いが伝わってきます。
各校のウェアも、色とりどり。

私たちの時代とは、変わったものです・・・。

◆８：５０
いよいよ開会式が始まり、会場の緊張が高まります。

日差しもだんだん、強くなってきました。
昨年、男女とも優勝の麁玉中学校が
優勝旗を返還。
選手宣誓も麁玉中学校の生徒が務めました。
「・・・たすきに思いを込めて、全力を尽くすことを誓います！」

いよいよ、決戦のときです。

◆９：００
まだスタートまで３０分以上あるのに、スタート前には
保護者のみなさん、各校の応援旗など
すでに場所とりが始まっています。

◆９：２０
女子の部の第１区走者がスタート地点に続々集合。
『落ち着いて。いつものとおり頑張れば大丈夫。』
『水分補給、健康管理には十分注意しなさい。』
『まだ時間があるから、しっかり体を動きなさい。』
いろんな声が聞こえてきます。

選手も、最後のウォーミングアップに余念がありません。

冷たいさわやかな風が吹き抜ける一方、
日差しは強まり、今日の熱戦を予想させます・・・。

スタート１分前。


ピストルが準備され、
緊張の瞬間を迎えます。

◆９：３０
いよいよ女子の部、スタートの時です。
こちらまで緊張して、カメラを握る手に汗がにじみます・・・。
『パーン！』スタートのピストルが鳴り響きました。

あっ・・・観客が息をのみました。
スタートした瞬間、何名かの選手が転んでしまったようです。
急いで、立ち上がり走り始めます。
『頑張れー』
悲鳴にも似た叫びが、耳をつんざきました。
観客の目は、選手を追いかけます。

観客の歓声がこだまします。
『センパ〜〜〜イ！』
手をおおきく振ったり、応援旗を揺らしたり、
身を乗り出したり・・・。
『テープの中には入らないように！』
歓声に紛れて、そんな先生方からの注意の声も飛んでいます。

そして・・・
選手が中継地点に戻ってくるたび、
歓声が一層大きくなります。
先生や、生徒たちの応援を受けて、
各校の選手は全力で中継地点に駆け込んできます。

走り切り、立ち上がれない選手・・・。
手をふり、たすきを受け取る選手・・・。

４人の選手によって、引き継がれたたすきは、
最終走者の５区の選手のもとへ。

・・・そして、いよいよ、ランナーが帰ってきました。
先頭を走るのは昨年に続き麁玉中学校！

麁玉中は２区でトップに立ち、その後は首位をキープ。
５区間、１１．１キロのレースを
３８分１４秒の大会新記録で制しました。

第２位争いはし烈を極めましたが、
新居中学校が３９分３５秒のタイムで第２位に、
天竜中学校がわずか１秒の差、３９分３６秒のタイムで第３位に、
それぞれ輝きました。

女子の部の選手たちが全員ゴールし、
会場は落ち着きを取り戻しつつあるなか、
男子の部の選手召集が始まります。

◆１０：３０
スタートラインに男子選手が集合。

観衆からは選手を探す声が！
『うちの学校の走者はどこにいるの？』
『あっ！先輩いた！センパ〜〜〜イ！』

また、こんな声も聞こえてきました。
『●●中学校のユニフォーム、すごく目立つよね』
『色使いがとってもいい！かわいい！』
『うちの学校、地味なんだよね・・・見つけにくい』

そうこうするうちに、
・・・スタートのピストルが準備されます。
６区間１５．６キロのレース。
再び会場の緊張感が高まります！

観客もヒートアップ。
『このラインから、出ないでください！』
係を務める先生方も、声を上げます。

選手たちの表情にはさっきまでの明るい表情はなく、
真剣そのもの。
観衆もカメラを向け、
『その時』を待ちます・・・。

そして・・・『パーン』

スタートの号砲が鳴り響き、選手が一斉に
待ち構えた観衆の前を駆け抜けていきました！

観衆はざわざわと中継地点に移動。
女子の部に続いて、男子の部でも
カメラの場所取りが激しさを増します。

第１走者を待つ昨年度優勝・麁玉中学校の第２走者。
たすき、そして仲間を視線の先で追います。

２位以下も続々と中継地点へ到達。
各校入り乱れてのタスキリレーは、
いつ見ても壮絶・・・。

『もうすぐだ！』『ガンバレ！』
『頼んだっ！』
『こっちだ！』
そんな、選手たちの声が聞こえてきそうです。

全力を尽くしてたすきをつなぎ、
そのまま中継地点に倒れこむ選手も少なくありません。


たすきをつなぐということ。
本当に大変なことなのです。
全員のちからを合わせて、たすきをつなぎ、
それを応援する生徒も、選手たちに力を与えます。

『ガンバレ！』
たった４文字ですが、大きな力をもった
壮大な言葉。
この言葉に、勇気づけられた場面、
この駅伝大会でも、何度も見てきました。

・・・そして、レースは大詰め！
観衆の全員が注目する中、
どの学校よりもゴールテープ目指して
早く帰ってきたのは・・・、

麁玉中学校！

女子に続き４９分１６秒のタイムで優勝！
平成１８年から、見事５連覇を果たしました。

そして、天竜中学校が４９分２６秒のタイムで第２位に、
続いて、第３位には都田中学校が４９分５６秒のタイムで
入賞しました。

各校の最終走者が続々とゴールに帰ってくると
そのたびに大きな歓声があがり、
選手たちの『ガンバリ！』を称えました。

ゴールした選手たちは、
チームのメンバーや同じ学校の生徒から
『やったな！』『すごいぞ！』
あたまをたたかれ、かたを組まれ、
賞賛の声を掛けられています。

普段は家族連れでにぎわう浜名湖畔の公園が、
今日は、多くのドラマを生んだ舞台となりました。

この浜松地区中学校駅伝大会は、
合併前の浜松市時代の昭和３０年から続く
大変歴史の長い大会。
平成５年からは女子の部も行われるようになり、
その年の中体連の大会を締めくくる大会として、
多くの選手、保護者の皆様があつまる一大大会となっています。
その歴史ある大会の現場に居合わせることができて、
本当にうれしく、光栄に思います。

はましんでは、これからも、このような『大会レポート』を通じ、
選手のみなさんの生の姿を精一杯お伝えできればと思います。

選手の皆さん、すばらしい走りをありがとうございます。
そして、元気を、感動を、いただきました。
ありがとうございました。

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