気候変動の取組みについて

  • 当金庫は、2019年1月に「ユニバーサルバリュー宣言(SDGs行動宣言)」を制定、SDGsへの貢献を経営の根幹に据えて、お客さま、地域の皆さまの持続的な発展に取り組んでまいりました。
  • 気候変動への対応についても極めて重要な課題と認識しており、お客さま、地域の皆さまの具体的な取組を支援し、持続可能な地域として、後世に引き継いでいくことは、信用金庫の重要な使命であると考えております。

→これまでのSDGsの取組みについて、詳しくはこちらをご覧ください。

お客さま、地域のみなさまへの気候変動・脱炭素への支援

  • 気候変動、脱炭素社会への取組みに際し、様々なニーズが拡がることが見込まれます。
  • CSR(企業の社会的責任)として進めてきた「地域貢献活動」による貢献を基礎に、「ファイナンス」「コンサルティング」「マッチング」によるソリューション提供により、地域経済・社会の気候変動対応、脱炭素化の具体的な経営行動を促していきます。
  • 当金庫も適正かつ安定的な収益を計上することにより、持続可能な取組み・持続可能な金庫経営につなげていきます。

当金庫の事業活動におけるCO2排出量の削減  

【エネルギー使用量の削減】
・エネルギー使用量削減(電気関係)によるCO2排出量削減
・2013年度のCO2排出量を基準として、2030年度までに46%の削減を目指します。

【ガソリン使用量の低減】
・ガソリン使用量の低減によるCO2排出量の削減
・2030年度までに、電気自動車や電動バイクの導入を進め、CO2排出量を低減を目指します。

【再生可能エネルギーの調達】
・再エネ電気(CO2ゼロ)の調達によるCO2排出量の削減
・2022年10月にオープンする新本店営業部において使用する電力を、再生可能エネルギーを利用した電力で調達し、実質的なCO2排出量の削減に努めます。

詳しくはこちら(新本店棟へのCO2フリー電気の導入について)をご覧ください。


【建築物におけるCO2排出量の低減】
・新本店営業部・本部棟の「サステナブル建築物等先導事業」採択
・新本店営業部・本部棟の多様な省エネ技術を採用する取組み、SDGsへの取組みが高く評価され、国土交通省が実施するサステナブル建築物等先導事業(令和2年度)に採択されています。
・本店棟:2022年10月オープン
・本部棟:2023年秋 オープン予定

→新本店営業部について、詳しくはこちらをご覧ください。

TCFD提言への賛同、開示について

  • 国際組織である「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言へ賛同を表明するとともに、TCFD提言を踏まえた気候変動のリスク、機会に関する情報開示を充実させてまいります。
  • SDGsを経営の根幹に据える当金庫としても、気候変動への対応は極めて重要な課題と認識し、TCFDの枠組みを活用しながら、気候変動対策に取組んでまいります。

【2024年6月30日現在】

開示項目 開示内容
ガバナンス

・当金庫は2019年1月、ユニバーサルバリュー宣言(SDGs行動宣言)を制定、SDGsへの貢献を経営の根幹に据えて、地域・お客様の持続的な発展に取り組んでまいりました。
・さらに2022年9月、「環境経営方針」を改定、持続可能な社会の実現に貢献していく方針を明確にし、気候変動への取組みを一層推進することとしております。
・なお、気候変動への取組みについては、全金庫的に推進し、その進捗については、定期的、または必要に応じて経営会議、理事会等へ報告し、経営層による監督を受けることとしております。

・2023年度においては、TCFD開示内容(本ページ)の更新と、関係部門横断的組織である「気候変動対策推進プロジェクトチーム」の活動状況について、経営陣に報告するとともに、取組みの推進について議論し方針を共有しております。
・さらに、2024年度より開始した第二次中期経営計画「Run to the Future ~未来への挑戦~」においても、「サステナブル戦略」に「脱炭素社会実現に向けた取組み推進」を主要施策として掲げて、全金庫的に推進することとしております。

*第二次中期経営計画「Run to the Future ~未来への挑戦~」の概要については、こちらをご覧ください。

戦略

気候変動への対応を重要な経営課題の一つとして位置付け、機会およびリスクの両面から取組みを進めてまいります。

<機会>                                  
・当地域の主要産業たる製造業は、中小企業の皆さまを中心とする多くのサプライヤーを有する、すそ野の広い産業であります。
・当地域経済・社会における気候変動への対応、脱炭素化の実現に向けては、こうした中小企業の皆さまの具体的な取組みを加速させ、面的な動きにつなげていくご支援と、地域の様々な主体との連携、協働が重要と考えており、自治体、支援機関、他金融機関等との連携を強化する取組みを進めています。

行政・金融機関等との連携

浜松市

浜松市、当金庫、静岡銀行、遠州信用金庫を含む浜松地域の支援機関が参画した「浜松地域脱炭素経営支援コンソーシアム」を組織し、企業の脱炭素化に向けた「知る」・「測る」・「減らす」の 3 ステップごとに取組みを推進しています。
このうち、「測る」に関して、当金庫では2024年1月より、GHG排出量算定ツール「しずおか GX サポート」を事業者の皆さまに無償で提供を開始しました。算定したGHG排出量データは浜松市とデータ連係、行政による脱炭素支援施策の企画立案、推進に活用してまいります。

磐田市

2024年4月、磐田市と「磐田市ゼロカーボンシティの実現に向けた連携協定」を締結いたしました。

磐田市内事業者の皆さまへの温室効果ガス排出量算定ツール等の提供、サステナブルファイナンス等による事業者支援分野での連携により、産業分野におけるカーボンニュートラルの実現に向けた取組みを推進しています。

袋井市

2024年3月、袋井市と「ゼロカーボンシティの実現に向けた連携協定」を締結いたしました。

当地域における脱炭素化の実現に向け、温室効果ガス排出量算定ツールの提供、サステナブルファイナンス等による事業者支援を通じて、地域エコシステムの構築に向けた活動に取り組んでまいります。

湖西市

2023年8月、湖西市と「カーボンニュートラル推進に向けた金融機関との相互協力及び連携に関する協定」を締結いたしました。

2023年12月からは湖西市内の事業者の皆さまに向け、温室効果ガス排出量の算定・可視化ツール導入にかかる補助事業において連携するなど、当地域の事業者の皆さまがGHG排出量を正確に把握し、それらの算定・可視化、あるいは削減目標作成にかかる伴走型での支援を展開しております。

・また、脱炭素社会の実現や、気候変動への対応に関しては、お客様の様々なニーズが拡がることが見込まれます。
・当金庫は、「コンサルティング」「マッチング」「ファイナンス」の三位一体のソリューションを提供することで、お客様のこうしたニーズに的確にお応えしてまいります。

コンサルティング

ビジネスサポートアンケート・セミナーなどの気候変動対策にかかる啓発活動を通じたカーボンニュートラル診断や省エネ診断等の各種コンサルティングサービスの提供により、脱炭素化経営の実現に向け、事業者の皆さまが具体的なアクションへと繋げていく第一歩を踏み出すためのサポートをしてまいります。

マッチング

各種アライアンス先との提携による、「温室効果ガス排出量算定サービス」や「省エネ商材」の提供、あるいは「再生可能エネルギーを活用した電力調達」等の支援を通じて、脱炭素化経営の実践に向けた支援を展開してまいります。

ファイナンス

国際的な金融原則の枠組みに沿った融資スキームである「サステナブル・リンク・ローン(SLL)」、「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」の新たな融資スキームの取扱を2023年4月より開始したほか、2024年4月からは、新たに「GX支援資金」の取扱いを開始いたしました。

・さらに、お客様へのソリューション提供を担う「人財」の育成にも取り組みながら、組織的な対応力の底上げを図っています。

環境省認定制度「脱炭素アドバイザーベーシック」取得者数:398名(2024年3月末時点)

脱炭素アドバイザー ベーシックとは・・・
・脱炭素に関する顧客とのコミュニケーションの前線に立ち、顧客の状況に応じて必要な対応を見定める営業職員
・気候変動対応の必要性の説明、脱炭素経営・温室効果ガス排出量削減に関する企業からの相談内容の把握ができる

「脱炭素アドバイザー資格制度」・・・脱炭素化のアドバイスや実践支援を行う人材育成を国が後押しする施策として、2023年10月に創設された制度

・引き続き、気候変動対応・脱炭素化に向けた取組みの支援を通じ、「お客様の企業価値向上」を進める体制を整備してまいります。

<リスク>
・気候変動関連リスクとして、以下の「移行リスク」と「物理リスク」を認識しています。
・「移行リスク」は、環境関連規制の強化や脱炭素に向けた技術革新の進展等により、事業活動や財務に影響を受ける投融資先に対する信用リスクの増大等を想定しております。
・「物理リスク」は、自然災害や異常気象の発生が、投融資先の事業活動や財務等に影響を与えることによる信用リスクの増大、当金庫営業店の損壊等によるオペレーショナルリスクを想定しております。

リスク

・気候変動に起因する移行リスクや物理リスクが、中長期にわたり当金庫の経営に影響を与えることを認識しています。
・当金庫では、2022年9月に「環境経営方針」「融資基本方針(クレジットポリシー)」を改定し、これらのリスク管理を経営上の最重要課題の一つに位置付けるとともに、継続的に管理することを検討してまいります。

指標と目標

・2050年カーボンニュートラル社会の実現に向け、以下の指標と目標を定め、達成に向けて取り組んでまいります。
<CO²排出量(Scope1、Scope2)削減>
目標:2030年度までに2013年度比▲46%
*Scope1:事業者自らの直接排出(燃料の消費等)
*Scope2:他社から供給された電気等の使用に伴う間接排出
■実績


・2023年度に関しまして、電気使用量は前年度対比で減少したものの、CO²排出量の算出の際に用いるCO²排出係数(※電力事業者が決定)が上昇したことから、CO²排出量は前年度対比で増加する結果となりました。

※CO²排出係数・・・電力会社が 1kwh の電気を供給するためにどの程度のCO²を排出しているかを示す指標
※CO²排出係数=CO²排出量(tCO²)÷販売電力量(kwh)

<サステナブルファイナンス実行額>
目標:2030年度までに1,750億円
*サステナブルファイナンス:SDGs/ESG関連の取組みを支援する投融資
■実績

【TCFDについて】
・Task Force on Climate-related Financial Disclosures の頭文字の略で、主要国の中央銀行・金融監督局等が参加する国際組織「金融安定理事会」によって2015年12月に設立されたもので、気候変動による財務上の影響を分析・開示することを推奨しています。
・情報開示の充実と金融システムを通じた、企業の気候変動リスクへの対応を提言しており、賛同企業には「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4項目の開示が推奨されています。

今後の取組みの方向性 

  • お客さま、地域のみなさまの気候変動対応、脱炭素化をはじめとするサステナビリティへの取り組みに対する支援を積極的に進めながら、地域全体の持続可能な環境・社会の実現に貢献してまいります。

【情報共有、ガバナンス】
・経営陣が絶えず気候変動、脱炭素化に向けて、金庫内外にメッセージを発信し続けます。
・取組みについては、全金庫的に推進し、その進捗については、定期的、または必要に応じて理事会等への報告を通じて経営陣と共有し、監督を受けることといたします。
【情報発信・開示】
・気候変動、脱炭素化に向けた取組みについては、当金庫ホームページ、ディスクロージャー誌等を通じて広くお客さま、地域の皆さまに開示してまいります。
→ディスクロージャー誌について、詳しくはこちらをご覧ください。
・今後とも取組み及び、目標を含む開示内容については、充実・高度化を進めてまいります。

サスティナブルファイナンスの推進について

  • 当金庫は、日本銀行「気候変動対応を支援するための資金供給オペレーション」(気候変動対応オペ)貸付対象先に選定されています。

気候変動対応オペにかかる対象投融資に関する基準および適合性の判断のための具体的な手続きの開示(PDF:92KB)

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